今回の NICTER Blog では、今年の4月に幕張メッセで開催された Interop Tokyo 2021 についてレポートします！また、3D バーチャルブースとして再現した NICT のブースを期間限定で公開します。
Interop とは
Interop は1986年に米国カリフォルニア州でネットワークに関心をもつ学識者や機器ベンダーのエンジニアが集まり、各自で持ち寄ったネットワーク機器を相互接続し、実 際に運用することで Interoperability（相互接続性）を検証する場としてはじまりました。
日本では Interop Tokyo として、1994年から毎年開催されているインターネットテクノロジーのイベントです。
I know it works because I saw it at Interop.
Interop Tokyo は単なる展示会と異なり、出展社等のコントリビュータから提供された1500台以上の製品・サービスを相互接続し、ボランティアとして集まったおよそ400名ほどのエンジニアたちが、ShowNet と呼ばれる会場内のネットワークとして実際に設計、構築、運用しています。毎年、最先端の技術によって ShowNet を実現するため、およそ1年前から技術的なミーティングを重ね、直前2 週間の “HotStage” では泊まり込みで検証や準備を行っています。NICT サイバーセキュリティ研究室のメンバーたちも、ShowNet のセキュリティを守るという重要な役割を担っています。
ShowNet で最新の機器やサービスを相互接続することで得られた知見は、デモ講演などで来場者にも共有されています。また、ShowNet の美しいネットワーク構成図（通称トポ図）ができるまでの様子も YouTube で公開されています。余談ですが、このトポ図を描かれているのは、サイバーセキュリティ研究室の井上室長の高校の同級生だそうです。なんという偶然！
図面ができるまで - making topology diagram (YouTube)
今回の ShowNet で活躍したサイバーセキュリティ研究室のメンバーを紹介します！
たくさんの人たちに支えられて ShowNet ができあがっていたんですね。
ShowNet に関わったみなさん、本当にお疲れ様でした。
NICT ブース
NICTは毎年、サイバーセキュリティ研究室が中心となってInterop Tokyoにブース出展し、NICTERとそのスピンアウト技術など、研究開発の成果を幕張メッセの会場で紹介しています。今年は特に、IPv6に対応したNIRVANA改のリアルタイムデモが大変好評でした。
今年は新型コロナウイルスの影響で Interop Tokyo の会場に来られなかった方も多かったのではないでしょうか？そこで今回、Interop Tokyo の NICT ブースを 3D モデリングされたバーチャルブースで再現しました。このバーチャルブースでは、サイバーセキュリティ研究室の研究開発成果と技術移転の紹介、ナショナルサイバートレーニングセンターのセキュリティ人材育成事業紹介、さらに会場で行われた2つの講演をご覧いただけます。
【バーチャルブース公開期間】 2021年6月15日（火）〜 2021年7月31日（土）
【公開 URL】 https://my.matterport.com/show/?m=HMFHNJ3BCmV
バーチャルブースでは、NICT ブースで展示したポスターのほか、開催中に行った講演も動画で公開しています。
講演
- サイバーセキュリティ研究の最前線(サイバーセキュリティ研究室)
- 持続可能なセキュリティ人材の供給に向けて(ナショナルサイバートレーニングセンター)
サイバーセキュリティ研究の最前線（動画）では、2021年4月12日に公開されたプレスリリース「サイバー攻撃統合分析プラットフォーム “NIRVANA改” が IPv6 に対応」についても解説しています。
【参考】
サイバー攻撃統合分析プラットフォーム“NIRVANA改”がIPv6に対応 ～世界初！IPv6の膨大なアドレス空間を流れるパケットのリアルタイム可視化に成功～
NICT のサイバーセキュリティに関する研究開発とセキュリティ人材育成の取り組みについて、この機会にぜひご覧ください！
NICT メンバーも出演している、ShowNet がわかる YouTube 動画とサイトを集めてみたので、ShowNet に興味を持たれた方はこちらもチェックしてみてくださいね。
【ShowNet 2021 の見どころ】 NOC チーム メンバー トークセッション part1
【ShowNet NOC チーム メンバーってどんな人?】トークセッション part2